9点句 |
はひふへほ口いっぱいのカキ氷 |
鑑仁 |
特選 |
子子 |
ほんと、こんな感じですね、カキ氷。でも私なら「ふへはいほ」かな。 |
選 |
showmaru |
素直に肯ける夏ですね。 |
選 |
オクラ |
川柳的で好き。口の中も凍りそう・・ |
選 |
齋藤朝比古 |
はひふへほと来て、熱いものじゃ面白くない。カキの表記は平仮名のほうが好き。 |
選 |
akko |
「はひふへほ」がかわいい。 |
選 |
喜誉司 |
こめかみが痛くなりそう!?? |
選 |
夜来香 |
カキ氷を口に含んだときの臨場感、音のおもしろさ、よく気づきましたね。 |
選 |
一文無 |
|
感想 |
山口あずさ |
四コマ漫画的風景。けっこう好き。 |
|
8点句 |
月溶かすぬるき水あり金魚玉 |
山口あずさ |
特選 |
べる |
夏の夜の暑さ、まどろみの時間の中で感じるやわらかな夢の色。そんな感じを受けました。 |
特選 |
akko |
夏の夜の海の心地よさを感じます。 |
選 |
たか志 |
溶かす、っていうのがびみょうです。溶かさないでしょ、やっぱ。溶かすじゃくて・・・いろいろ考えさせられます。 |
選 |
(h)かずひろ |
場末のBarの片隅の凝った名前を付けられた金魚の存在を目の前にするとなんとなく恥ずかしく、とても素面ではいられない。 |
選 |
松たかし |
月を溶かしてしまうような「ぬるき水」とは何か。夏の句なのになんだか春のような。すこしあいまいなところが難。でも、世界としては可能性がある。 |
選 |
showmaru |
映画でもそうですが、俳句にも完璧なシチュエーションがあるんですね。 |
感想 |
齋藤朝比古 |
「月映る」なら採ってました。「月溶かす」だと金魚も解けちゃいそうで。 |
|
天道虫あこがれやすく死にやすく |
五十嵐秀彦 |
特選 |
草もち |
迷った末に、これを特選に。先日、ある大学でテントウムシの研究をしているのを見学した。テントウムシは日照や温度など一定の条件のもとで休眠状態に入るが、人工的にこの条件を作り出し、必要に応じて「起こし」て、生物農薬として利用しようという研究だ。この句を読んで、冷蔵庫でけなげに眠っているテントウムシの姿を思い出した。 |
特選 |
夜来香 |
天道虫のはかなさ、憧れという「生」が死と隣り合わせであるということ、説得力がありますね。 |
選 |
しぐなす |
天道虫はあんな柄ですから、いつも夢見てるような印象がありますが、つかまえるとすぐ茶色い汁とか出しますね。ハマりました。 |
選 |
齋藤朝比古 |
天道虫に対する作者の眼が好きです。 |
選 |
子子 |
なんか、胸キュン。 |
選 |
江戸切子 |
あこがれは儚い |
|
6点句 |
一過性自殺願望パセリ食ぶ |
白井健介 |
特選 |
しぐなす |
冷めた視線が気に入りました。「パセリ食ぶ」という自殺願望とは正反対の健康的な行為との取り合わせもグーです。 |
選 |
子子 |
私だったら、うーん、うーん、やっぱりパセリなのか。。。 |
選 |
夜来香 |
感想:もう嫌だ、何もかも。絶望感とパセリの触感が見事です。 |
選 |
五十嵐秀彦 |
「一過性」で良かった。「パセリ」を持ってきたのが成功。 |
選 |
喜誉司 |
以前パセリってセリ科だというのを聞いたとき、ダジャレかと思いましたが本当でした |
感想 |
山口あずさ |
選句リストで偶然、グランブルーの句と並んでいた。。。以前、あるテレビ番組で、草間弥生さんは、自殺してしまいそうになるので、自殺してしまわないように、精神病院のそばに住んでいると語っていた。自殺って自らを他殺するようなものなのかもしれない。 |
|
5点句 |
かきまぜるやうな風あり海の家 |
齋藤朝比古 |
特選 |
showmaru |
吹き抜けていきそうなこの句のリズムに一票。 |
特選 |
白井健介 |
「かきまぜるような風」という確かな把握にいたく感心いたしました。「あり」とは言わずもがなかと思われなくもないが、特選にするのを躊躇するような瑕瑾ではない。《かきまぜるような風にて海の家》としてはどうか?などと考えてもみたが。とにかく特選。 |
選 |
松たかし |
「かきまぜるような風」って何だ!第一印象が強かった。でも、まだイメージが定着しない・・。 |
|
七月の海をたどれば白亜紀へ |
しぐなす |
特選 |
(h)かずひろ |
ティラノサウルスは荒野をめざす。 |
選 |
たか志 |
白亜紀という言葉、こうして見てみると、「夏」ですね。 |
選 |
べる |
古き良き海の姿は夏にあるのかも知れませんね。古の海は広く大きかった。 |
選 |
草もち |
あまりの暑さに時空がゆがむ瞬間? |
感想 |
齋藤朝比古 |
作り方にややパターンがあるかな。 |
感想 |
山口あずさ |
アドレッセンス。 |
|
4点句 |
情婦とは播州赤穂の蜆汁 |
松たかし |
特選 |
山口あずさ |
この独特のうまみは捨てがたい。 |
特選 |
五十嵐秀彦 |
あれ?面白いぞ。でもわからないぞ。でも面白いぞ。情婦は塩味が濃いのか? |
|
遠雷に夜の水槽点滅す |
showmaru |
特選 |
水月 秋杜 |
水槽が不思議な生命体になって、なにかの信号に感応しているようなイメージが浮かんだ。 |
選 |
岡村知昭 |
水槽が点滅してるとの捉え方、なかなかではないでしょうか。 |
選 |
一文無 |
|
感想 |
山口あずさ |
因果関係がわかりすぎてしまうのが玉に瑕。 |
|
微熱あり海台風の気配あり |
草もち |
選 |
オクラ |
微熱ありが良い。 |
選 |
しぐなす |
何か起こりそうな予感が気に入りました。 |
選 |
たか志 |
「あり」のリフレインがいいかんじ。 |
選 |
江戸切子 |
|
|
水一杯炒飯大盛り海の家 |
松たかし |
特選 |
喜誉司 |
けっしてフツーには美味くないだろうけど、どんな感じなのか(だったのか)食べてみたくなりました。 |
選 |
鑑仁 |
「どこからでもかかってこい!」という力強さを感じます。 |
選 |
一文無 |
|
感想 |
五十嵐秀彦 |
言葉を並べただけですが雰囲気出てますネ。 |
感想 |
山口あずさ |
汗くさい夏休み。 |
感想 |
齋藤朝比古 |
スープがつかないチープな炒飯。海の家にふさわしい。 |
|
かさぶたを剥がさぬやうに梅雨晴間 |
江戸切子 |
選 |
夜来香 |
梅雨の間はかさぶたの中にこもっていたい、晴れ間が疎ましい、そんな心境ってありますね |
選 |
五十嵐秀彦 |
心の傷をひっそりと隠し持っているのでしょうか。 |
選 |
齋藤朝比古 |
そろそろ痒くなってきたかさぶた。剥がさぬように細心の注意を払っている作者。外はつかの間の晴間。妙な実感があって好み。 |
選 |
鑑仁 |
この微妙さ加減がいい。 |
感想 |
山口あずさ |
ついはがしちゃうんだな、これが。 |
|
海までは五百歩あまり百日紅 |
しぐなす |
特選 |
松たかし |
夏の太陽とは正反対のような可憐な色の百日紅の花が好きです。「五〇〇歩あまり」に想像力が湧きます。カタチの整った句だと思います。 |
選 |
五十嵐秀彦 |
暑いなぁ、という感じがよく出ています。 |
選 |
水月 秋杜 |
すんなりまとまっているなという印象。特別なワザを使っているわけじゃないのに、印象に残りました。 |
感想 |
山口あずさ |
「百」重なりがちょいとうるさいような気がしてしまいました。 |
|
3点句 |
嵐去り少し濃くするマンデリン |
子子 |
特選 |
たか志 |
こういう、日常の何でもない一コマを句にするという作り方に共感します。 |
選 |
喜誉司 |
マンデリンの苦味、大好きです。 |
感想 |
五十嵐秀彦 |
共感するものはあるのですが、少々説明的か。 |
|
あいつなら海酸漿の音聞き分ける |
喜誉司 |
選 |
(h)かずひろ |
最近の縁日でも染められた海ほおづきは売られているのだろうか? |
選 |
白井健介 |
この句《あいつなら海酸漿を聞き分ける》と言えば充分だと私は思うのですが、それでは無理でしょうか? |
選 |
岡村知昭 |
あいつと違ってこの方は聞き分けられないんですね。「そんなことがなんだ」との強がりとあいつへの羨望がない交ぜになってて、ほほえましかったりします。夏の海の若いふたりの物語。 |
感想 |
山口あずさ |
達人ですね。 |
|
口笛でどれみふぁそらしど夏休み |
山口あずさ |
選 |
齋藤朝比古 |
素直な句で好感。 |
選 |
白井健介 |
「口笛で」より<口笛の>とする方が好いように思います。「夏休み」は謂わば無難すぎる感じ、というよりここは具象の季語が欲しいところか。気分はよく伝わってきて、内容はいいと思う。 |
選 |
たか志 |
どれみふぁそらし、で止めてみたらどうでしょうか。 |
自解 |
山口あずさ |
口笛を練習するくらいしか特別なことがない夏休み。子供の頃夏休みは暇だった。が、わたしは決して早く学校に行きたいなどとは思わなかった。 |
|
朝顔や支柱の先の空の青 |
たか志 |
特選 |
岡村知昭 |
朝顔を書いているのではなく、朝顔を支える支柱を書く目の付け所がまずよく、支柱を伝って青い空へたどり着くのがまたいい。そして句の形が実にいい。青さがしんしんと響いてくるいい句ですね。 |
選 |
山口あずさ |
朝顔はどこまでもどこまでも昇ってゆきました。 |
|
番台のをんなへ惜し気なき全裸 |
白井健介 |
選 |
松たかし |
青春映画の一シーンを見るような感じでイメージを広げました。世界は好きなのですが、危険なとらえ方もできますので、並選です。 |
選 |
山口あずさ |
んなもん、誰も見てへん。が、この自意識過剰に一票。 |
選 |
(h)かずひろ |
よくできました。次の授業は「さりげない隠しかた」についてです。 |
感想 |
五十嵐秀彦 |
ギョッ。露出マニアのようで、ちょっと・・・ |
|
スカートがふわり内海航路夏 |
草もち |
特選 |
鑑仁 |
リズム感がいいですね。夏の情景がよく出ている。すがすがしい一句。 |
選 |
白井健介 |
この「スカート」はやはり“白”が想い浮かぶ。末尾の「夏」が取って付けた感じなのは否めないですが、それも已むを得ないかなぁ。 |
感想 |
山口あずさ |
「スカートがふわり」だけで嬉しくなってしまうおじさま、おにいさまがたくさんいそうですね。 |
|
パラソルや小さな孤独持ち歩く |
江戸切子 |
特選 |
オクラ |
小さな孤独持ち歩くの表現が良い。 |
選 |
草もち |
男は日傘というのを持たない。あの蔭には、男の知らないいろんなものがあるらしい。 |
感想 |
山口あずさ |
「小さな」で、つい、折り畳みかな?と思ったわたしは情緒欠乏ぎみか。 |
感想 |
齋藤朝比古 |
外見は華やかなパラソル。中は確かに孤独です。でも、孤独って持ち歩くものではないのでは。 |
|
江ノ島やソフトクリーム溶けるとける |
白井健介 |
特選 |
齋藤朝比古 |
うん、江ノ島がいい。沖縄やハワイじゃこの句は活きません。 |
選 |
五十嵐秀彦 |
「溶けるとける」が面白いや。 |
感想 |
山口あずさ |
「江ノ島」の軽さと「ソフトクリーム」の溶け具合がうまくマッチしている。 |
自解 |
白井健介 |
“江の島”と表記されるケースを見掛けることもわりあいに多いのですが、両者はどう区別され遣い分けられているのでしょうか? この句の場合も<江の島や>として方が好かったような気がしています、何となくですけど。それと「溶ける」は<融ける>とするのが適当でしたね。反省…。 |
|
2点句 |
|
|
|
|
八月の海よ魂あふれゆく |
しぐなす |
特選 |
江戸切子 |
きけ わだつみのこえ |
|
少年が海へ喇叭を吹く晩夏 |
齋藤朝比古 |
選 |
松たかし |
素直な青春句。もう少し屈折が欲しい。 |
選 |
一文無 |
|
|
夏痩や海戦史うつくしく濡れ |
岡村知昭 |
特選 |
一文無 |
|
感想 |
齋藤朝比古 |
季語がどうだったか。 |
感想 |
五十嵐秀彦 |
「海戦史」は美しいですか? |
|
天の川さえ流れ入る海の青 |
美峰 |
選 |
鑑仁 |
魅惑的な海の青をよく表現していると思います。 |
選 |
山口あずさ |
この無理矢理感はなんだろう。反論の余地がないところに脱帽。 |
|
ひまわりや太陽に喧嘩腰 |
鑑仁 |
選 |
オクラ |
喧嘩腰は?と思いましたが・・面白い。 |
感想 |
山口あずさ |
お、がんばれひまわり! |
|
無口なる海戻りけり夏の果て |
一文無 |
選 |
オクラ |
無口なる海が良い |
選 |
鑑仁 |
「無口なる海」で採用決定。心が揺さぶられました。 |
|
猿の手をすり抜ける蟹日々の泡 |
べる |
選 |
showmaru |
小ガニの泡ってなんかぶつぶつ言ってそうに見える。「まったく毎日毎日・・・」 |
選 |
喜誉司 |
猿も蟹も必死!? |
感想 |
山口あずさ |
猿蟹合戦? |
|
満帆に目を細めたり夏の猫 |
showmaru |
選 |
(h)かずひろ |
心頭滅却すれば猫もまた涼し。 |
選 |
子子 |
これは、伝説のオスの三毛猫でしょうか。 |
感想 |
山口あずさ |
この猫はヨットに乗っているのか? |
感想 |
五十嵐秀彦 |
この猫はどこにいるのだろう。船に同乗していると見たい。佳句。 |
|
皮下の海細胞溶ける夏の曲 |
喜誉司 |
選 |
子子 |
そんなところにも海が。いろんな要素がいっぱい詰まっていそうで。 |
選 |
江戸切子 |
|
感想 |
山口あずさ |
皮下脂肪?とふと思ってしまいました。海水浴ダイエットとかあったりして。 |
感想 |
五十嵐秀彦 |
「皮下」と「細胞」・・・。どちらかに絞ったほうが言葉の異形が浮き上がるのでは。 |
|
向日葵のカルテに愛の過食症 |
子子 |
選 |
しぐなす |
ひまわりって何につけても過剰そうでハマりました。 |
選 |
夜来香 |
これでもかこれでもかと「明るさ」を押しつけている花ですね、向日葵って。 |
感想 |
山口あずさ |
愛太り、愛痩せ、なんてこともあるのかな。「愛」とは仏教では四苦八苦のひとつなんだそうです。「愛」ぐらい使うのに難しい言葉もないんじゃないかと思う。 |
|
沸く雲と江ノ電の傾ぎ焼けた午後 |
美峰 |
選 |
べる |
暑い、でもその暑さが描き出す世界がぼくは好きです。 |
選 |
しぐなす |
海という字を入れずに海を感じさせるところがうまいと思いました。 |
感想 |
山口あずさ |
ちょいとシュール。 |
|
1点句 |
ブラジャーの肩紐滑り落ちて夏 |
草もち |
選 |
水月 秋杜 |
なで肩はツライ(笑) 肩からなにかが滑って落ちていく、その着目点がいいと思う。 |
感想 |
山口あずさ |
週刊誌に載っている四コマ漫画的光景。 |
|
波に見ず砂に見ずただ感じけり |
べる |
選 |
akko |
夕暮れのイメージがいい。 |
感想 |
山口あずさ |
これをモチーフに句を書いて欲しい。 |
|
朝顔に海軍少尉ついて来い |
岡村知昭 |
選 |
草もち |
昔の子どもたちの「兵隊さんごっこ」がよみがえります。 |
感想 |
五十嵐秀彦 |
朝顔が海軍少尉に命令しているのか、逆なのか、それとも朝顔を買うともれなく海軍少尉が付いてくるのか。むむむ。 |
感想 |
山口あずさ |
世代的に、「海軍少尉」がいかなるキャラクターなのか、像が結びにくい。海軍少年だったらどうだろう? 荒唐無稽な感じは好き。 |
|
波頭規則正しき草の海 |
一文無 |
選 |
岡村知昭 |
「草の海」でただの海の句かと思った読み手ははっとさせられます。ざわわと音まで聞こえてくるようです、草の海で途方に暮れている少年の姿も。 |
|
夕焼けの海に涙が零れてる |
オクラ |
選 |
白井健介 |
一読者としては、この「涙」が悲しみにくれる涙でないことを信じたい。でないと、採りたい気分になれないもんなぁ私は。ハッピーな句であればこそ頂きたい句。 |
感想 |
山口あずさ |
甘甘だけど、ちょっと好き。 |
|
ハンモック眼下に海の見える街 |
鑑仁 |
選 |
showmaru |
地中海の白い壁につるしてあるのかなあ。 |
|
顎の陰ばかりが哀し夜のメロン |
五十嵐秀彦 |
選 |
江戸切子 |
|
感想 |
齋藤朝比古 |
メロンのブルジョア感がちょっと嫌味に感じてしまうのはやはり私が貧乏性だからなのだろう。 |
|
夏蝶の誘いに乗りてエスケープ |
showmaru |
選 |
草もち |
黒いアゲハ蝶が鈍重に舞うのを見てると、確かにこんな気分になるかも。 |
感想 |
山口あずさ |
着想が面白い。もう少しはじけて欲しい。 |
|
流木にもたれて待ってる一番星 |
水月 秋杜 |
選 |
岡村知昭 |
「もたれ待ってる」でいいのに、という気持ちはあります。景は良く出来ました。抒情が押し付けがましくないので、逆に質がよくなったのではないか、と愚考します。 |
感想 |
山口あずさ |
音がまだるっこしい。何かにもたれて何かを待つのもちょいとありきたりな感じがする。 |
|
波音や薄く寝そべる女かな |
山口あずさ |
選 |
水月 秋杜 |
薄く というのが効いてる。逆だったらあんまり絵にならない。 |
自解 |
山口あずさ |
夏休みに南紀白浜の海岸で「浜辺にて薄い女のオブジェかな」という句が浮かんだ。何かモチーフが浮かんだときに、実際にそのような体験をしてみると句が具象化されるという体験だった。 |
|
この海は戦場だった浜万年青 |
たか志 |
選 |
水月 秋杜 |
その記憶を語り継ぎ、持って行かねばならない。 |
感想 |
山口あずさ |
昭和時代の句。戦争を過去のものにしておけるかどうかという時代になってしまいました。今が正念場かもしれない。 |
感想 |
五十嵐秀彦 |
うーん「この○○は戦場だった」は使い古されているような。 |
|
囚われて水母はうまく浮きにけり |
岡村知昭 |
選 |
山口あずさ |
囚われの水母とは。しかも、うまく浮くなどと。ただものじゃない。 |
|
0点句 |
深夜バス窓いっぱいのクレマチス |
水月 秋杜 |
感想 |
山口あずさ |
「深夜バス」と「クレマチス」の間に抜き差しならない詩的空間が広がらない限り、ただのスナップショットで終わってしまうと思います。 |
|
冬の時化知ってか知らずか海燕 |
美峰 |
感想 |
山口あずさ |
「幸福の王子」のツバメを思い出しましたが、海燕じゃなかったですよね。 |
|
沖つ風泣き顔撫でて雨の月 |
喜誉司 |
感想 |
山口あずさ |
ロマンチック過剰、かな。 |
|
グランブルーまた観たくなる半夏生 |
夜来香 |
感想 |
山口あずさ |
ジャック・マイヨールさんのご冥福をお祈りします。(2001年12月24日地中海のイタリア領エルバ島カローネの自宅で自殺、享年74歳) |
|
沈没の記憶は凪て泰東丸 |
水月 秋杜 |
感想 |
山口あずさ |
「泰東丸」をネットで検索してみた。http://www1.sphere.ne.jp/rumoi/rumoi-hp/welcome/kyoudo/history/history.htm昭和20年8月22日にソ連潜水艦の攻撃を受けて沈没した樺太からの引き揚船とのこと。 |
|
脳みそが吸い取られそうな青い海 |
オクラ |
感想 |
山口あずさ |
実感。 |
感想 |
鑑仁 |
なんかすごすぎです。 |
|
葛饅頭恐い恐いとふくれ面 |
(h)かずひろ |
感想 |
山口あずさ |
「ふくれ面」がいい。 |
|
さぁ行こう!次のブーゲンビリアまで |
子子 |
感想 |
五十嵐秀彦 |
颯爽と! でも「!」はいるのかなぁ。 |
感想 |
山口あずさ |
なんかはりきってますね。行きましょうか。 |
|
海千がうらやましい夏休み |
てっちゃん |
感想 |
山口あずさ |
山千がうらやましい秋祭り |
|
魚となり夢見るはなお海の色 |
べる |
感想 |
山口あずさ |
蜃気楼とは大蛤が見た夢だとか。魚にももっと突飛な夢を見て欲しい。 |
|
浜木綿や水曜日は海の色 |
松たかし |
感想 |
山口あずさ |
詩的説得力が今少し足りなかったように思います。 |
|
霧深しムネオハウスに源氏読む |
一文無 |
感想 |
山口あずさ |
ムネオハウスそのものが何したってわけじゃないですもんね。 |
|
海背負ふ人に寄りたる花萱草 |
五十嵐秀彦 |
感想 |
山口あずさ |
海を背景に立っている人の傍らに花萱草が咲いていたといことなのだろうか? 海背負う人に惚れてるのかな? |
|
海眺む君のあくびや麦飯弁当 |
(h)かずひろ |
感想 |
山口あずさ |
もしかして、漁師さん? それとも船大工さんでしょうか? |
|
消え去れど胸に残るは夏の音 |
akko |
感想 |
山口あずさ |
「夏の音」とはいかなる音か。太陽も音がしていそうな気がする。 |
|
お台場のセイシュンごっこ薄暑かな |
夜来香 |
感想 |
山口あずさ |
「セイシュン」のカタカナ表記がなんとかくやらしい感じがしていまうのですが。。。わたしだけ? |
感想 |
五十嵐秀彦 |
「かな」止めを避けるともっと良くなるのでは。 |
|
潮風や裸の心乾かして |
たか志 |
感想 |
山口あずさ |
潮風だと心に塩分が、なんてことはないでしょうか。 |
|
潮騒の微かに聞こゆ端居かな |
齋藤朝比古 |
感想 |
山口あずさ |
「端居」を辞書を引いてしまいました。いい句だと思いますが、わたし的には少し物足りない感じも。 |