第十九回Hi! ku City句結果

8点句

春伝ふ半音のまた半音の

showmaru
特選
魚容
春が近づく微妙な感じ。そして明るい光の中のかすかな春愁。ブルーノートは春愁ともたしかにあいますね。
特選 五十嵐秀彦 この句、すごいなぁ。音の、しかも抽象的な音の表現だけど、それこそ「春」を「伝」えている。真似すると失敗する刺激的な作品。
特選 ぶう  
しぐなす 雪解け水がぽたぽたと落ちる音を想像しました。「半音のまた半音の」の微妙な感じが、早春の微妙な感じを表現していて好きです。
げんそー 意味より形式美をとりました。
感想 白井健介 う〜ん……分からない。
 
朧夜の風力鉄道にて往かん 草もち 特選 げんそー ファンタジー。スナフキンも乗ってるかも。
あつ子 風力鉄道と朧夜の感じが合っていると思いました。
しぐなす 「風力鉄道」のメルヘンな感じに惹かれました。朧夜って風弱そうなんで、風力鉄道はほとんど走らんそう。
たか志 「風力鉄道」という言葉をこの句ではじめて見ました。本当にあるのか無知なもので分からないのですが、この言葉にひかれて選んじゃいました。
showmaru 「風力鉄道」ぜひ乗ってみたいです。
五十嵐秀彦 ちょっと童話風。それもまた佳し。
一文無  
感想 山口あずさ 「往かん」が力入り過ぎのような気がする。
 
7点句
泣くための絵本待合室の春 白井健介 特選 しぐなす 病院を想像しました。絵本は本来来院した子どもが泣かないためにあるものですが、「泣くための絵本」とは意表を突かれました。大人たちのやさしい視線を感じさせる句だと思いました。
特選 あつ子 誰にも泣きたい時はあるし、”泣くための”というのもよく分かります。
特選 showmaru 大人も読むと涙するのだろうかとふと思いました。
喜誉司 私見ですが、最近の絵本って内容が残酷になっている気がします。
感想 五十嵐秀彦 幼児のころの病院の記憶を呼び覚ます句。
 
6点句        
インクなきペン捨てられず春浅し あつ子 たか志 自分の句(3月やインクの切れしサインペン)と似たものを感じたので、つい・・・。
白井健介 言われてみれば確かに私もそうです。「春浅し」は<春浅き>とする方がわずかに好いような感じが私にはするのですけれど。
小島けいじ ペンを使い切ったっていうのは、何か誇らしげにさせますよね。
げんそー それが意外と難しい。私の机にも数本。
松たかし そうそう!と納得させられる句。春の思いが表現できている。
つーやん  
感想 山口あずさ あー、こういうことってありますよね。しばらく取っておいて後で捨てるわけだけど。。。
 
5点句
雪の中あねいもうとはすきとほる しぐなす 特選 松たかし 俳句が詩であることがわかる句。メルヘンなのか、残酷なのか、純粋なのか。想像力を刺激する。
特選 子子 私的には、これがダントツ!!
草もち すきとほるあねいもうと! 何と詩情溢れる表現でしょう。ただ、「雪の中」がちょっとつまんない。
 
菜の花や過去は芥子と和えましょう 夜来香 松たかし 思わせぶりな作り方だけど、「和えましょう」という口語体が春的、印象的。
喜誉司 最近の粉末の和ガラシと洋ガラシって同じ物???
子子 はい、そんな気分は大切にしましょう。
山口あずさ ちょっぴり辛くて美味しい想い出。
五十嵐秀彦 こういうストレートなもの言いも、切れ字の効果で生きてくる。菜の花と過去の味は、いかに。
感想 白井健介 この場合の“や”の切れは宜しくないです。ひとまず《菜の花も過去も芥子と和えましょう》とすればよく分かる句だと思いますが。
 
ままははのくちびるあをしはだれゆき しぐなす 特選 白井健介 全て平仮名の表記というのがこの句においてベストとは殊更に思わないですが、すんなり受け容れられますし、この「ままはは」のメイクがどんなふうかを象徴しているかのような「はだれゆき」のあっせんが実に巧み。
五十嵐秀彦 全てひらがなで印象的な句に仕上げましたネ。
あつ子 継母・・童話や古典のイメージで良くない印象ですがこの句のままはははどうなんでしょう。”くちびるあをし”と季語のはだれゆきで少し怖いイメージを思い浮かべてしまいましたが(勿論、詩・フィクションとして作者の狙いだと思うのですが)総平仮名書きがその怖さを中和しているような気がしました。
夜来香 この継母にはどんな物語があるのでしょう。ひらがなに惹かれただけかもしれませんが。
感想 齋藤朝比古 ままははという言葉には言いようの無い力を感じる。中七にもうひとつのつっこみがあれば、ままははが活きたのだが…。
感想 山口あずさ いい「ままはは」なのか、悪い「ままはは」なのか、「くちびるあをし」から、判断がつかなかった。
 
4点句
子を探す母やぶらんこ揺れやまず 魚容 白井健介 「ぶらんこ揺れやまず」という設定がとても巧いと思う。「や」と切るのは私の好みとは違うのですが。私なら《母が子を探すぶらんこ揺れやまず》としたい感じです。
齋藤朝比古 センチメンタルな世界。子はさらわれてしまったか。
つーやん  
一文無  
 
雪の香のかすかにすれば早退す みり 特選 齋藤朝比古 あぁ、こんな学生生活送りたかった。詩人は学園生活が苦手なのでしょう。
松たかし 日常的な何でもない風景を描いた句。「すれば」が理屈。ここを切って、取り合わせを鮮明にすればもっと力が出てくる。
つーやん  
感想 山口あずさ さぼりを美しく言ったような。。。
感想 白井健介 こういう人いる感じですよね。
 
手土産は甘きものなる四温かな 齋藤朝比古 草もち 春の穏やかさを的確に表現されたと、感心します。
あつ子 よく分かります。表現にも無理がないと思いました。
ぶう  
一文無  
感想 五十嵐秀彦 おみやげは何だったのでしょう。気になるなぁ。桜餅か。
 
人声のただ恋しくて点けっぱなし 山口あずさ 草もち 「春灯し」とか、予定調和な季語を持ってこなかったのがよかった、と思います。
喜誉司 そのためにあると思うと、存在を許せる気がします。はい。
小島けいじ そういう時って確かにあります。
ぶう  
感想 あつ子 とてもよく分かるのですが、恋しくてと直接言わず読み手に伝えたい所では・・?と思いました。
自解 山口あずさ テレビを見ないというのも、ある種の贅沢だったのかもしれないと思う今日この頃。近頃、二階にいて階下のテレビを点けっぱなしにしていたりするのだけれども、あ、考えたらこれも見てるとは言わないか。。。
 
3点句
まっとうに生きる証の黄水仙 松たかし しぐなす 黄水仙っていかにも「まっとう」という感じがします。
たか志 黄水仙が「まっとう」というとらえ方、よく分かるなあと思っていただきました。
ぶう  
感想 魚容 越前海岸の水仙が思い浮かびました。
 
大試験帰りの子らにまぎれをり あつ子 特選 つーやん  
小島けいじ 大試験としたのがいい。
感想 齋藤朝比古 「大試験」で切るのか、「大試験帰り」まで一気に読むのかで解釈が別れてしまうところが惜しい。試験を終えた子にまぎれてしまう作者がはっきり見えて来ると好きな句になるのだが…。
感想 白井健介 「まぎれをり」というのは少々詰めが甘かったようにも思う。
 
きしきしと吹かれてゐたりチューリップ 齋藤朝比古 特選 たか志 春先の、日は照っているけれど風が強くて心なしか冷え冷えとしている、そんな日の感じが「きしきしと」でよく表現されていると思います。
夜来香 チューリップの花びらの厚みはきしきしと音がするかもしれませんね。
感想 白井健介 異論のある方はおられるかも知れないが「きしきしと」という感じはよく分かるなぁと思い、採りたかった句でした。
 
ほしいものほしいと拗ねる雪曇 夜来香 特選 喜誉司 子供じゃなくて女性を想像してしまいましたけど・・・。
子子 雪曇でなくてもねだりますけどね。
 
雪だるま微笑むたびに溶けてゆく 山口あずさ 小島けいじ 人的には"溶けるたびに微笑むとした方がいいような気もしますが、それじゃつまらないか。こっちのほうがいいんですね。
しぐなす こういうのにヨワいんです。
showmaru アンパンマンの「氷の女王」に出てたゆきだるまたちみたい。
感想 齋藤朝比古 俳句的手法を存分に利用して詠んでいる。技巧的とも言える。だだ、この句の場合、中七の主格が雪だるまそのものなのか、作者なのかが曖昧な表現になっているので、残念ながらその技巧が活かされていない。
 
2点句
いぶかしき靴の重さや春の雪 五十嵐秀彦 showmaru 歩き難さに途惑うのってわかります。
一文無  
感想 白井健介 なにゆえ「いぶかし」かったのでしょうか?
 
東京は大雪でした「兵ニ告グ」 草もち 特選 小島けいじ 忠臣蔵とか2.26とかに抵抗できない私。時代を彩るクーデターに表現できない興奮を覚えてしまう癖が・・・。ただ、今の戦争にそれを微塵も感じないのは何故なのか。話が逸れましたが、句としての見た目の形も好きです。
感想 五十嵐秀彦 2・26につながる東京の大雪。「」はいらないと思います。
 
なにもそんなに何度もたしかめなくても雪 はる 夜来香 雪に向かってそう言いたい気持ち、同感です。
ぶう  
感想 齋藤朝比古 付き合い始めたぎこちないカップルを見ているようで微笑ましい。これは女性のほうが男性にぞっこんなんだろうなぁ。
感想 山口あずさ うちの近所にいるんですよね。繰り返し繰り返し鍵をがちゃがちゃやってる人。。。
 
縁切りの絵馬に降りゆく春の雪 しぐなす たか志 「春の雪」で意外性が少し出たかなと。
げんそー さりげないけど実は怖いこと詠んでいる。
感想 白井健介 「降りゆく」が引っ掛かりました。
 
給食をとりわけ食うて卒業す 白井健介 特選 草もち この伸びやかさ、健康さ。素敵です。
感想 山口あずさ 脳の皺はさておき、体重はしっかり増えたようで。。。
 
一千万個の雪だるま二列になって前へ習え 小島けいじ 子子 前へ習えの手はどうしたんでしょう?とは思いますが、見てみたい。
齋藤朝比古 シュールな世界。何故か「くっ」と笑ってしまう。先頭は腰に手を置いているのだろうか。
感想 山口あずさ 兵馬俑みたいだ。
 
ロボットの臓腑に沁みる歌謡曲 子子 特選 山口あずさ 「歌謡曲」がもの凄く効いている。素晴らしい。
感想 白井健介 内容的にはとてもよく解ります。
 
春ちゃんに振り向かれたい雪礫 showmaru 齋藤朝比古 好きな子はいじめちゃったりするんです。ぼくが雪礫を投げていたのは園子ちゃんでした…。
魚容 はいはい。好きな女の子に雪玉投げますよね。で、思わず力はいっちゃって、泣かれてしまったり。春ちゃんは「春」なのかな?
感想 白井健介 「春ちゃん」というのは擬人化であるのか? ちょっとしらけるかな。
感想 しぐなす 春ちゃん」ってもしかしてNHKの天気予報のうぐいすキャラでしょうか。
感想 山口あずさ 季節の春と、春という名の少女を掛けているのだろうけれども、もうちょっと芸が欲しい。
 
犬吠ゆるほどろの雪の重さかな 一文無 特選 夜来香 雪の風景としてはめずらしさを感じました。ペットではない犬の存在も新鮮。
 
暮れんとすホルンの音や春の雪 松たかし 喜誉司 そうですね。ホルンって終わりっぽい。
魚容 ああ、都会の街並み。街に降る春の淡雪。
感想 白井健介 「暮れんとす」がちょっと唐突な感じで私には違和感がありました。
 
雪解けや猫は脚立で長くなる 山口あずさ げんそー つい歌ってしまいました。
子子 そうか。。。長くなるんですね。
感想 白井健介 想い巡らすのですが、私にはいま一つ“これだッ!”という映像が浮かんでこなかったんですよねぇ…惹かれるフレーズなんだけど。
感想 五十嵐秀彦 この句も取りたかった。好きな句です。
感想 喜誉司 うーん、見たことないけど・・・。
 
3月やインクの切れしサインペン たか志 魚容 早春の景色をサインペンでスケッチでも、と思ったらインク切れ。スケッチブックはまだ真っ白なのであった。春愁の始まり、きっかけ。
つーやん  
感想 白井健介 “直液式”と書かれたタイプのサインペンだとインク切れになったというのがはっきりと分かるみたいですね。
感想 山口あずさ インクの切れたサインペンにあまり詩情を感じなかった。「3月」の効果も?
 
地の灰と空の灰とに淡雪す 五十嵐秀彦 あつ子 地の灰・空の灰深い意味がありそうですね。”淡雪す”の言い方も美しいと思います。
齋藤朝比古 「淡」の一字がよく効いている。鬱々とした気分を一層際立たせている。「とに」という表現は推敲の余地あり。
感想 白井健介 はじめ分からなかったが、“火山灰”に被われた情景を詠まれた句かなぁと。
感想 山口あずさ いかめしい上五中七に対し下五がかわいらし過ぎるような気が。。。
 
なごり雪笑っているけどあんたらさぁ はる 白井健介 「なごり雪」以上にぴったりはまる季語がきっとあるように思いますが、「笑ってるけどあんたらさぁ」というフレーズに捨て切れぬ魅力が…。
山口あずさ I can get no satisfaction. でございます。
 
1点句
雪の山荘での殺人を禁止します げんそー 草もち まだまだ「密室トリック」には開発の余地があるはず! と、個人的には思いますが。
感想 山口あずさ 許可しているところもあるのか?
感想 齋藤朝比古 あさま山荘事件からもう30年。当時まだ幼かった私は、毎週楽しみにしていたアニメが観られず、単純に犯人を憎んでいた。
 
ドアノブに残る湿りや春の雪 一文無 五十嵐秀彦 微妙な事実をよく見ていますね。
感想 白井健介 「残る」というのがちょっと違うなぁという感じがしました。
 
太陽を水に沈める二月かな つーやん 山口あずさ 「二月」であることに納得。みぞれ雪の降る季節だからだろうか。
 
地に触るるまでの白さよ牡丹雪 齋藤朝比古 showmaru この白さになぜか憧れました。
感想 白井健介 「牡丹雪」のお手本というような詠みぶり。それゆえか既視感を覚えてしまうということはあるのですが。
感想 山口あずさ Q. 「地に触れるまで白いものなんだ?」A. 「牡丹雪」という問答のようだと思ってしまいました。
 
しづり雪湯宿の朝寝つまの影 ぶう 魚容 こうやって三つ単語が並ぶのは俳句の作り方をしてはよくないと、昔なにかで読んだことがあるような気がするのだが、でも、上手に三つが響きあってイメージはひろがります。
感想 白井健介 さしあたり“三段切れ”を何とかしたいですね。
 
ボクは風ボクは夕凪ボクは猫 子子 白井健介 「ボクは猫」という“落ち”により作品世界がぱあっと広がりを見せる。
感想 五十嵐秀彦 昔、五つの赤い風船にこんな歌がありましたネ。
感想 山口あずさ 字が書けてえらい。
 
吹雪く夜や終わりのごとくラブホテル はる 夜来香 行方不明になった姉妹の事件を思うと悲しいのですが、この句の透明感は好きです。
感想 白井健介 「終わりのごとく」とはどういうことを言いたかったのでしょうか?
感想 山口あずさ 「終わりのごとく」とはいかなることか。「終わり」ではなく、終わりのように見える何かなわけですよね。で、何がそのように見えるのでしょう???
感想 魚容 ラブホテルですか、うーむ、もうずーっといってないなぁ、ってそんな感想はいりませんね。吹雪の夜のラブホテルってのも、なんか詩情があるなぁって思いました。「終わりのごとく」はよくわかりませんでした。
感想 五十嵐秀彦 けっこう刺激的な句なのですが、「ごとく」とか「ような」を使うと刺激が弱くなってしまう。
 
パン運ぶトラックの音凍てゆるむ みり 松たかし 毎朝見る風景。そこに冬の終わりを感じている。何でもない句だが、最近忘れがちな視点と思って・・・。
感想 山口あずさ ゆるんだ拍子にパンクしそう。
感想 白井健介 「トラック“の音”」とあえて言ったのは、作者がその“音”をパンを運ぶトラックだと既に承知していて、いま目で見てはいないけれども…という状況を詠もうとされたのでしょうか? 私なら例えば《パン運ぶトラック通過凍てゆるむ》とかで宜さそうに思うのですが。
 
0点句
春の雪ぬいぐるみ抱き引越しす あつ子 感想 白井健介 《ぬいぐるみ抱き引っ越せり春の雪》としても宜いかも。
 
振り返る姥捨て山や春の雪 魚容 感想 山口あずさ 今、捨ててきたばかりなのか。
 
こじらせた恋の根雪のとけるころ 夜来香 感想 山口あずさ 時が解決するのですね。
 
四次元に降る雪不連続な白 喜誉司 感想 山口あずさ 未来や過去から雪が降ってくるのでしょうか。
感想 白井健介 雰囲気は出ている感じですね…。
 
相席の人と談笑春隣 たか志 感想 白井健介 「相席の」に「春“隣”」の取り合わせが僅かながら鼻に付く感じがして選には入れなかったが、内容はいいと思いました。
感想 魚容 春隣というよりは春そのもののような感じがします。列車の窓の外は明るい陽射し。バーのカウンターでもわるくないかな?
 
春の雪TOKYOまではやや遠し みり 感想 山口あずさ どちらにお住まいで?
 
切なくて俳句に雨が降るように 子子 感想 山口あずさ 続きがありそうな句ですね。
感想 魚容 「切なくて」がちょっともったいない気がしました。
 
淡雪を掃けば黒土大江山 松たかし 感想 山口あずさ 「大江山」でなくてもいいかも。
 
雪語り今亡きバァバのどんどはれ ぶう 感想 山口あずさ バァバは遠野出身?
 
又着出す紺のブレザー春の雪 つーやん 感想 白井健介 「又着出す」理由の手掛かりがもう少し欲しい感じが…。
感想 山口あずさ 「又着出す」に今ひとつ詩情を感じない。
 
卒業や紅白まんじゅう持ち重り 魚容 感想 山口あずさ 「持ち重り」がピンとこず、ネットで調べたら、釣竿やゴルフクラブで「持ち重り」という言葉を使うようです。よけい分からなくなった。。。
 
雪帽子皆配られて団地墓 showmaru 感想 山口あずさ 実景なのでしょうね。
 
天気予報の雪だるま減少せり げんそー 感想 白井健介 内容が“そのまんま”過ぎたでしょうか。
 
咲き残る椿一輪ほどの閑 五十嵐秀彦 感想 山口あずさ 「閑」が当たり前のような気がする。
    感想 白井健介 この「ほど」とはどれ程であるのか、私には把握しかねた。
 
雪よ降り積もれ地球を浄化せよ 小島けいじ 感想 山口あずさ 人間を浄化せよ。
感想 白井健介 「浄化」するにはもう手遅れと知りつつ…って雰囲気のやるせなさ。
 
みはるかす赤城おほしき二月かな 一文無 感想 山口あずさ 山眠る、という感じでしょうか。
 
残雪の代馬うんとこどっこいしょ 草もち 感想 白井健介 「代馬」という言葉を知らない私なので断言はできませんけど、「残雪や」と切るべきであるように感じたのですが。
 
東京や大根おろし状の雪 白井健介 感想 山口あずさ 実感ですね。
 
富士の白砂糖か塩かと子に訊かれ ぶう 感想 白井健介 “あれは雪だよ”とやさしく教えてあげてください。
 
トンボにはどう見えるのか雪の空 喜誉司 感想 山口あずさ 昆虫の目って不思議ですよね。複眼でどうやって物を判断するのか、どうしてわけがわからなくなっちゃわないのか、限りなく不思議です。
感想 白井健介 「どう見えるのか」という疑問を提起する感じより「雪の空」をトンボに見せたい心持ちに重きを置く方向で詠む展開に期待しちゃいます。
 
巣立つ児の肩先に降る春の雪 たか志 感想 山口あずさ 児の状態で巣立つということは、卒園式だろうか?
 
厚着して攻略本を読みゐたる つーやん 感想 山口あずさ 参考書を読むべきところを、というのが背景にあるような。。。
感想 白井健介 「厚着して」はひとまず<着ぶくれて>とする方が好いか。
 
携帯のノイズのような吹雪かな げんそー 感想 喜誉司 DoCoMoですか?

 

 

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