第二十回Hi! ku City選句結果 |
10点句 | ||||
沈丁花この角までが娑婆でした |
夜来香 |
特選 | 齋藤朝比古 | 娑婆かぁ。沈丁花がなかなかの風情を醸す。作者の感性のよろしさ。 |
特選 | 草もち |
祖母がよく言ってました。「あそこから向こうは、空襲の焼け残り」と。ほんの些細なことが、娑婆と地獄を分けた。 | ||
特選 |
しぐなす | 「この角」からはあの世というふうに読みました。「角」というものの恐ろしさと、「沈丁花」の強い香りが醸し出す非日常感を思いました。 | ||
選 | 白井健介 | 「沈丁花」は“娑婆の側のもの”という解釈で宜いのだと思うので、そこをもう少し明確にするなら例えば《この先の角までが娑婆沈丁花》という手もあるかなぁと、「沈丁花」がとてもよく利いている句ですよねぇ…。 | ||
選 | 松たかし | こんな風に突然、境界線を感じることってよくありますね。娑婆とどことの境界なんだろう・・・? | ||
選 | 子子 | え、どの角? | ||
選 | 喜誉司 | |||
感想 | 五十嵐秀彦 | 過去形ってことは今はどうなの? | ||
感想 | 魚容 | その角で沈丁花の匂いをかいだ途端、ふっと蒸発してしまったような。沈丁花の香りが娑婆の空気を忘れさせてくれたのか。 | ||
感想 | 山口あずさ | この角から先は、黄泉の国、あるいは塀の中か? | ||
春雨や化石の中の花の色 | 魚容 | 特選 | 松たかし | 夢がある。それで十分。 |
特選 | 白井健介 | 「春雨」のしっとりとした情感、「化石」からイメージされる色調さながらの渋みのある深い味わい、特選です。……。 | ||
特選 | あつ子 | 化石の中の花の、色なき色を詠んだ作者の感性・視点がいいですね。春雨もいいと思いました。きれいな句ですね。 | ||
選 | showmaru | 遥か遠い昔にこの花と雨水は出会っているかもしれないなあ。 | ||
選 | 草もち | 春雨と化石。詩情溢れる取り合わせじゃないでしょうか。 | ||
選 | 五十嵐秀彦 | そんなことってあるかいな、と思いつつ、ちょっと耽美的魅力? | ||
選 | 喜誉司 | |||
感想 | 山口あずさ | うす茶色の中にかつての色がほの見える。 | ||
6点句 | ||||
花の雨三角関係一列に | 夜来香 | 特選 | showmaru | 複雑な春もある?「小降りにも跳び出すチャンス計りかね」 |
選 | 魚容 | 面白いと思いました。恋の清算というとどことなく秋という感じがしますが、三角関係が一列に並んでしまう面白さ不思議さは「花の雨」の柔かさが関係しているかもしれません。具体的にどうこうというのは浮んできませんが、面白いと思います。 | ||
選 | 齋藤朝比古 | 結末やいかに。花の雨から泥沼に…。 | ||
選 | 白井健介 | とにかく「花の雨」を配したことが良かった。この手の可笑しみは大好きだ。 | ||
選 | 子子 | うーん、これを昼メロで見てみたい。。。 | ||
5点句 | ||||
散髪屋経由証明写真春 | 白井健介 | 特選 | 夜来香 | 証明写真がポトンとできあがるまでの経緯がうまく仕掛けられています。 |
特選 | 山口あずさ | 春っぽいです。 | ||
選 | 齋藤朝比古 | すべて漢字表記にした作者のチャレンジ精神と句の醸す現代性に拍手。 | ||
感想 | しぐなす | まさに春の行動パターンって感じで面白いですけど、そのまんますぎると思いました。 | ||
たてがみへ桜吹雪の吸われゆく | 岡村知昭 | 選 | 山口あずさ | バキュームライオン。 |
選 | 草もち | なみだを馬のたてがみに/こころは遠い草原にという、競馬好きなら誰もが知っている寺山修司の一節(「モンタサンへ」)を彷彿させるものがある。 | ||
選 | 五十嵐秀彦 | 「たてがみ」と「桜吹雪」の取り合わせがいいですね。 | ||
選 | しぐなす | 「たてがみ」と「桜吹雪」のゴージャス感にクラクラしました。個人的には「吸われゆく」がいまいちですけど。 | ||
選 | 白井健介 | かなり大胆な主観的把握にぐいっと惹きつけられた。 | ||
4点句 | ||||
風船の限界点を生きてみる | げんそー | 選 | 喜誉司 | 膨らんでこそ風船ということなのか、破裂する一歩手前ということなのか・・・前者も結構好きです。 |
選 | 山口あずさ | 生きてみたい。 | ||
選 | 子子 | 私も、そうしてみたいです。 | ||
選 | 岡村知昭 | ぎりぎり生きてやろうじゃないのさ、との突っ張りもこう書かれるとおっと思ってしまう、これが句の力かな。割れることありませんように。 | ||
感想 | 齋藤朝比古 | 風船の限界点とはやはり破裂寸前なんでしょう。そんなぎりぎりなところを生きてやろうという作者の決意表明。「生きてみる」と言われてしまうと、「頑張って下さい」という感慨しか湧いてこない。いいところ見てるのに、惜しい感じ。 | ||
やまざくら乳母車動こうとせず | 岡村知昭 | 特選 | 魚容 | いや、うまいです。情景がひろがりますね。山桜にみとれるおばあさん(だとおもう)と孫を乗せた乳母車。ソメイヨシノが散ったら山桜の季節ですが、ソメイヨシノの頃は実際まだ寒い日も多いけど、山桜の咲く頃になると、ぐっと乳母車をおしたくなります。 |
選 | showmaru | 誰もが桜を好きなのは、潜在記憶を持っているからなんだね。 | ||
選 | げんそー | 擬人法が効いていると思いました。 | ||
感想 | 白井健介 | 「動こうとせず」というフレーズの、どこか頑なな印象にちょっと違和感を覚えました。たとえば《やまざくら永き停車の乳母車》というふうとか。 | ||
感想 | 山口あずさ | 赤ちゃんは何を思っているのだろう? | ||
犬の嫁候補に遇へり初桜 | 白井健介 | 選 | しぐなす | 面白いです。「遇へり」とは偶然出会ったということでしょうか。小さなしあわせ感がよろしいです。 |
選 | 夜来香 | 春の訪れのユーモラスな発見 | ||
選 | 草もち | 犬もドギマギしてるんでしょうか。ユーモア溢れる句ですね。 | ||
選 | 松たかし | 「犬の嫁候補」というのが楽しい。生活感が出ている。 | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 桜の下で犬にも出会いがあるわけですね。 | ||
感想 | 山口あずさ | お嫁さんの印象は? | ||
3点句 | ||||
花魁の袖の裏地に春の月 | 喜誉司 | 選 | 魚容 | 妖艶です。そして世界の大きさを感じます。いや、とはいうものの花魁も着物の裏地に凝る感覚もまったく知らないのですけど。世界がありますよね。いや小宇宙というべきか。偶然なんでしょうが最後に紹介されているというのも、いい位置のような気がします。 |
選 | 五十嵐秀彦 | 「花魁」と言われるとちょっとリアリティがねぇ。「遊女」あたりのほうが好みです。あ、でも「花」が兼題だもんね。と文句言いつつ取りました。 | ||
選 | げんそー | 艶っぽい。 | ||
感想 | 齋藤朝比古 | 粋なところを見ましたね。袖の裏地を見せてもらえるような関係…、お安くないです。 | ||
花柄の人と行き逢ふ春の暮 | 草もち | 特選 | 五十嵐秀彦 | この「暮」は夕方と受け取っていいのですね? 春の夕暮れにすれ違った女人。なぜか服の花柄のみが記憶にとどまった。いかにも春、というエピソード。 |
選 | 岡村知昭 | 「行き逢う」が無理あるかなあとは思います。光景としてはなかなか。 | ||
感想 | 魚容 | 都会では街ゆく人のファッションにこそもっとも季節を感じるのかもしれません。 | ||
まっさおな暴力満ちる桜時 | しぐなす | 選 | 夜来香 | 桜の頃って精神的に乱れる時期ですね。まっさおというひらがな表記にインパクトあり。 |
選 | 五十嵐秀彦 | この時期、暴力というと戦争を連想しますが、たぶん違うんでしょう。違うほうがいいですね。桜の花の背景の青空の深さを「暴力」と言いとめた作者の感性に共感。 | ||
選 | 一文無 | |||
夜桜のうしろの刑事訴訟法 | 岡村知昭 | 選 | 松たかし | 「刑事訴訟法」が判りにくいのが難。六歩全書あるいは「立ち小便的な軽犯罪」(軽犯罪でなくてもいいんだけど)をイメージしたらいいのか。私は前者を思って、想像してみました。 |
選 | 山口あずさ | 暗闇にほのかな希望が見えるってことか。と、解釈するとつまらなくなるかな。 | ||
選 | 一文無 | |||
感想 | 夜来香 | 夜桜見物・・浮世のことはすべて忘れて・・・という気になります。うしろに刑事が立っている図として詠むとまたおかしい。 | ||
感想 | 齋藤朝比古 | このパターン(情緒的季語+無味乾燥、無機質な言葉による対比)はちょっと食傷気味かな。 | ||
整頓の頓は仮名書き新学期 | 白井健介 | 特選 | げんそー | 私は今だに仮名書き・・・。これは小学生のお子さんをもつ人のツボに入るでしょう。 |
選 | あつ子 | 小学校でしょうか。よく分かります。子供さんの元気な姿まで見えるよう。 | ||
感想 | 山口あずさ | とん。 | ||
2点句 | ||||
なんとなく耳寄せるなりチューリップ | げんそー | 選 | 魚容 | チューリップは横並びに植えられたりしますよね。そういうレイアウトを耳寄せると見立てましたか。「口寄せる」ではなく「耳寄せる」だと優しい感じがしますね。 |
選 | 喜誉司 | |||
わが留守をたしかと思ふ春障子 | 五十嵐秀彦 | 選 | 夜来香 | 地味ながらもこうゆう光景はデジャヴ感があります。 |
選 | 齋藤朝比古 | 「思ふ」が存外効いている。巧い。 | ||
感想 | 山口あずさ | どういう意味だろう。障子が主人の留守に何か悪さをしたら面白いけど。 | ||
鋼鉄の中で息づく金魚かな | 山口あずさ | 選 | 岡村知昭 | 取り合わせの強引さがこの句ではいい方向に出てます。語調に無理がないのがいい。 |
選 | 一文無 | |||
自解 | 山口あずさ | 逼塞。 | ||
花の街ホンキー・トンクな女たち | 魚容 | 特選 | 子子 | なんか、好きです。としか言いようがないのですが。 |
感想 | しぐなす | 「ホンキー・トンク」をGoogle検索しましたがいまいちわかりませんでした。ドンキー・コングなら知ってるんすけど。 | ||
感想 | 山口あずさ | The Rolling Stones. 武道館と横浜アリーナ、行って来ました!この年で、一週間に二本、コンサートに行くのはかなり疲れたっす。 | ||
スニーカーパンプスに替へ春の駅 | showmaru | 特選 | 一文無 | |
かげろふのかなたのいくさびとをみよ | 草もち | 選 | しぐなす | 昨今の国際情勢ではイラク戦争を連想しますが、ひらがなオンリーだけに、和風な「いくさ」(関が原とか)を思い浮かべてもハマります。 |
選 | 岡村知昭 | このいくさびとはひとつの人としての存在感にあふれている、まるで戦国の武将か、幕末の志士か。ほんとうの戦いを知らぬまま「綺麗な戦争」にうつつを抜かす私たちに喝を入れに来たかのようで。 | ||
感想 | 山口あずさ | 戦争の利点というのが、どうしても理解できない。 | ||
感想 | 齋藤朝比古 | 最後の3文字が少々鼻についた。そう言われると、見たくなくなるのは私が偏屈なせいかしらん。 | ||
残業の空腹今夜はおぼろ月 | 魚容 | 選 | showmaru | 月から何かデリバリーしてもらおう。ムーンシェイクとルナサンドイッチでも。 |
選 | げんそー | これは好きな句です。実感句。 | ||
感想 | 白井健介 | 大抵の場合「今夜は」という類は“言わずもがな”なんですよね。この場合もたとえば《残業の空腹おぼろ月夜なる》と言えば宜いと思うんですよ。 | ||
感想 | 山口あずさ | お疲れ様です。 | ||
痛みとはたんぽぽの黄に似たるもの | しぐなす | 特選 | 喜誉司 | この1月からずっと左手が痛くって、特に痛いときに右手で押さえながらぎゅっと目をつぶると黄色っぽい気がしました。 |
感想 | 齋藤朝比古 | 頑張ってる句とは思う。ただ、たんぽぽの黄に痛みを感じられない人の方が多いんじゃないかなぁという危惧あり。 | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 「とは」「似たるもの」ではせっかくの詩的直観が説明的になってしまうようです。オシイ。 | ||
感想 | 山口あずさ | たんぽぽの葉のとげとげは、確かに痛そうな感じ。 | ||
綿菓子がぼとんと落ちた花の下 | 松たかし | 選 | 齋藤朝比古 | 幼心に残る悲しい出来事。「ぼとん」にリアリティーあり。 |
選 | 白井健介 | 些か無造作な感じの詠みぶりと思ったが、とても“実感”がありますね。 | ||
感想 | 山口あずさ | 綿菓子そのものなのだろうか。それとも綿菓子のような植物?後者だとしたら、<花の下>とは言わないかな。。。 | ||
桜前線自動扉をあけてゆく | げんそー | 特選 | 岡村知昭 | あるかなと思いつつも、自動ドアから入ってきた桜前線の力強さに惹かれました。そうそう、自動ドアでなく「自動扉」と来たのは大正解。重みが違います。 |
感想 | 白井健介 | 「あけてゆく」が惜しいと思った。《桜前線通過の自動扉あく》とする方がいくらか切れ味の増した嘘になるのではないかと。 | ||
1点句 | ||||
虹色の男の子の正義狂い咲き | 子子 | 選 | しぐなす | サイケな雰囲気に惹かれました。「七色仮面」ってありましたっけ? 「正義」と「狂い咲き」の取り合わせもナイス。某超大国を連想しました。 |
感想 | 山口あずさ | <正義>って、ほんと、<狂い咲>くんですね。迷惑です。<男の子>は<男子>としたほうがすっきりするように思います。 | ||
風船の来し方に跡無かりけり | 齋藤朝比古 | 選 | 魚容 | 「来し方に跡無かりけり」がいいです。根無し草というほど重くもない風船の軽やかさ。 |
感想 | 山口あずさ | 透明な軌跡を描いて。 | ||
鉄面皮お手入れしましょ花こぶし | 夜来香 | 選 | 一文無 | |
感想 | 山口あずさ | 草葉の陰にその子あり | ||
我が胸に 咲く悪の花 癌といふ | はつみ | 選 | 子子 | 何も言えません。 |
感想 | しぐなす | 分かち書きしない方が好きです。 | ||
感想 | 魚容 | 癌を宣告された恐ろしさと華やかさ。と言っては叱られるだろうか。華やぎのある暗さというのは、底知れぬ暗さです。 | ||
感想 | 山口あずさ | これは事実なんだろうか。うーん。冷静に鑑賞しがたい句。 | ||
約束の反故となりたる春休 | あつ子 | 選 | showmaru | 忘れたことも忘れられたことも持たずに四月は始まっていく。 |
感想 | 五十嵐秀彦 | ひと言バッキャローと言うしかないわけですね。 | ||
感想 | 山口あずさ | お父さんの嘘つき。ってところでしょうか。お互いに貴重な時間を失いましたね。 | ||
南京豆とっちらかしてイラク戦 | 一文無 | 選 | 夜来香 | 米兵を南京豆と揶揄したかんじもあり? |
春の灯に遊ぶや猫の面構へ | 五十嵐秀彦 | 選 | 松たかし | 最後の一句として入れました。「面構え」ではないのか。「遊ぶや」で切れているのか。私は春らしくなった夜に「遊んで」いると猫に出会った。その猫もきっと春に誘われて表に出てきたのだろう。その面構えは・・・。こんな読み方をしました。いかがでしょうか |
感想 | 山口あずさ | <面構へ>いいですね。 | ||
しあわせをチューリップから譲られて | showmaru | 選 | 山口あずさ | え、いいんですか?ほんとに? |
感想 | 白井健介 | [素敵な下の句(七七)をつけて下さい]という問題みたいですね。 | ||
春の月遊び終はりし橋渡る | 齋藤朝比古 | 選 | あつ子 | 遊びに後ろ髪を引かれながら帰ってゆく姿。 |
感想 | 山口あずさ | <遊び終はりし>が、上五にかかるのか下五にかかるのかがわからないので、不安定な感じがしてしまう。 | ||
感想 | 五十嵐秀彦 | 作者が遊び終わって橋を渡って帰るところなのでしょう。そこに春の月です。でもこれでは橋の上で遊び終えたように取られるかも。「し」が引っかかるわけです。 | ||
感想 | 白井健介 | ちょっと古めかしくなるけれど《遊び終へ渡れる橋や春の月》としてみるのもけっこういい感じか。 | ||
後戻りできぬ砂漠の行き止まり | 子子 | 選 | あつ子 | 無限にも思える砂漠にも行き止まりがある。でも後戻りもできない、何か心の迷路の象徴のように思いました。無季なのがちょっと気になったのですが・・。 |
感想 | 山口あずさ | 砂漠にどんな行き止まりがあるのだろう?後戻りしたところで、砂漠でしかないところが、砂漠の砂漠たるところのような気がするのだけれども。 | ||
花粉浴び三半規管狂ひ出す | しぐなす | 選 | げんそー | 浴びるほどの花粉であればそれもやむ無し。 |
感想 | 山口あずさ | <花粉浴び>があまりにも明確に因果関係を語ってしまっていることが気になるが<三半規管狂い出す>は、好き。 | ||
花の雨濡るるものみなうつくしき | 齋藤朝比古 | 選 | 草もち | 美しい表現、なんとなく退廃やエロスも感じさせます。 |
感想 | 山口あずさ | おっしゃる通りですが、その奥が欲しい。 | ||
春の闇ボールふわっと浮かぶ路地 | 松たかし | 選 | あつ子 | ボールなので、ゴムのボールだと思うのですがふわっとから紙風船をイメージしました。 |
感想 | 山口あずさ | シュールな光景。 | ||
0点句 | ||||
野良犬の 台風の如き 花荒らし | 天音 | 感想 | 山口あずさ | 半角スペース空けは、無意味。 |
風景に取り残されてサクラチル | 山口あずさ | 感想 | あつ子 | 不合格の通知「サクラチル」でしょうか?風景に取り残されてで、合格した友人達をイメージしました。 |
感想 | 白井健介 | 「サクラチル」は上五に持ってくる方がよいと思った。その上でたとえば《サクラチル風景われを取り残す》というふうに言う方が分かり易いのか、とも。 | ||
自解 | 山口あずさ | 「サクラチル」って、やっぱり「不合格」の記号でしかないですよね。カタカナ書きにしない方がよかったかな。。。 | ||
網膜に結ぶ花あり忘れ雪 | 五十嵐秀彦 | 感想 | 山口あずさ | <網膜に結ぶ花>と<忘れ雪>のイメージが近すぎるような気がする。 |
発つ朝に雪虫女将に教へらる | あつ子 | 感想 | 白井健介 | 私の非常に好きな場面展開である。ただし「女将」によるけど。 |
外相の長き産毛の朝かな | 一文無 | 感想 | 山口あずさ | <長き産毛>というのが、どうにもうっとうしく感じられてしまうのですが。。。 |
菜の花や二人捻れて青き小火 | 一文無 | 感想 | 山口あずさ | 捻れ具合を句で表して欲しい。 |
収まらぬ心の置き場花吹雪 | 子子 | 感想 | 山口あずさ | 戦いの心境か。 |
菜の花や瀬戸内海に鬼が島 | 草もち | 感想 | 山口あずさ | あるのなら行ってみたい。 |
感想 | 魚容 | あっ、と思って、地図帳を広げてみました(笑)。瀬戸内の島々と桃太郎伝説。菜の花の黄色がきいています。 | ||
警官の椅子に菜の花戦火止まず | 松たかし | 感想 | 夜来香 | 世の中ってそうゆうものなんですかね。椅子に菜の花が置かれてあるのは作為的なような気もしますが。 |
花粉症ふと背伸びする雨の朝 | showmaru | 感想 | 山口あずさ | そうです。雨だと楽なんです。 |
信号待ちの人が指さす初桜 | あつ子 | 感想 | 山口あずさ | もう少し、句っぽい体裁にして欲しい。 |
雨の日の桜の樹皮のベルベット | 山口あずさ | 自解 | 山口あずさ | 樹皮の黒。 |
雪絨毯 白猫歩き 梅が咲く | 天音 | 感想 | 白井健介 | 意味内容はとてもよく分かります。ちょっと古いかなぁ…。 |